「パートナーとちょっとしたことですぐに大ゲンカをしちゃう」、「パートナーに嫌われたくなくて、言いたいことがあっても我慢しちゃう」こんなお悩みをもっている方はいませんか?パートナーと良い関係でいたいけど、自分の意見を上手に伝えられない。そんな時は“アサーション”という方法がおすすめです。アサーションには、コミュニケーションをスムーズにするコツがたくさん!アサーションを使って今よりももっと幸せなカップル関係を築きませんか?
はじめに
「アサーション」という言葉を初めて聞いたという人も多いかもしれません。まずはアサーションとはいったい何なのかということについて早速解説していきます!
アサーションとは?
アサーションとは、「相手も自分も大切にするコミュニケーションスキル」といわれており、自分の意見や感情を相手に対して率直に、かつ相手を尊重しながら伝えるコミュニケーションの方法です。アサーションでは、相手を攻撃したり自分の意見を押し付けたりするのではなく、自分の考えをはっきりと伝えつつ、相手の意見も尊重するバランスを取ることがポイントです。
例えば…
あなたが恋人と食事に行く時、何を食べるかを話し合う場面を考えてみてください。
攻撃的な言い方(アグレッシブ)
「絶対にパスタがいい!他の選択肢はあり得ない!」
→これは自己主張が強すぎて相手に自分の意見を押し付ける方法です。
受け身な言い方(パッシブ)
「どこでもいいよ、あなたに任せるよ。」
→これは相手に合わせすぎて自分の意見を全く言わない方法です。
アサーティブな言い方(自己主張)
「私はパスタが食べたいけれど、あなたが他に食べたいものがあれば教えてね。」
→これは自分の希望を伝えつつ、相手の意見も尊重する方法です。
アサーションの重要性
アサーションは、相手とのコミュニケーションを円滑にし、お互いに尊重しあえる関係を築くためにとてもや大切なスキルです。これによって、相手に対する尊敬と理解を示しながら、自分の感情や考えを適切に伝えることができ、ストレスフリーなカップル関係を築くことができます。
アサーションのメリット
相手も自分も大切にするアサーション。このアサーションスキルを身につけることのメリットはたくさんあります。
1. 自己肯定感の向上
アサーションを身につけることで、自分の意見や感情をしっかりと伝えることができるようになるため、自己肯定感が高まります。自分自身を尊重する気持ちが生まれることで、自分の価値を認めることができるようになります。
2. ストレスの軽減
自分の感情や意見を適切に伝えることで、心の中に溜まったストレスを軽減することができます。言いたいことを我慢せずに伝えることは、精神的な安定につながります。
3. 信頼関係の強化
アサーションは、相手とのコミュニケーションをスムーズにし、信頼関係を築くための重要なスキルです。お互いに尊重し合うことで、深い信頼関係を作ることができます。
4. 問題解決能力の向上
アサーションを使うことで、問題や摩擦が生じても冷静に対処することができ、建設的な解決策を見つけやすくなります。感情的にならずに話し合うことで、問題の根本的な解決をすることができます。
5. 対人スキルの向上
アサーションは、他人と円滑にコミュニケーションを取るための基本的なスキルです。これを身につけることで、恋人との関係だけでなく、職場や学校、友人関係など様々な場面での対人スキルが向上します。
6. 自分の価値観を守る
アサーションを実践することで、自分の価値観や信念を守りながら、他人との関係を築くことができます。自分を犠牲にすることなく、バランスの取れた関係を維持することができます。
7. 感情のコントロール
アサーションスキルを身につけることで、“相手も自分も大切にする”という意識が芽生えるため、自分の感情をコントロールしやすくなります。冷静に自分の意見を伝えることで、相手との感情的な衝突を避けることができます。
これらのメリットを考えると、アサーションは健全でストレスフリーなコミュニケーションをとれるようになるために、とても有効なスキルだといえます。
アサーションを使ってみよう!
それではここからはアサーションを実際に使うためのステップについて分かりやすく解説します!
アサーションを実践する6ステップ
1. 自分の感情や意見を認識する
まずは自分が何を感じているのか、何を伝えたいのかをはっきりさせましょう。これがはっきりすることで、具体的な感情や意見を言葉にして伝えることができます。
2. 「アイ(I)メッセージ」を使う
自分の感情や意見を「私は~」という形で伝えることで、相手への攻撃を避けることができます。これにより、相手を責めることなく自己主張をすることができます。
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3. 相手の意見や感情を尊重する
相手の話をしっかりと聞き、その意見や感情を尊重しましょう。相手が話している間は割り込まずに耳を傾けることが大切です。
4. 具体的な要求や提案をする
自分の意見や感情を伝え、相手の考えを聞いた後は、具体的な要求や提案をすることで、相手にどうしてほしいのかを明確に伝えます。これにより、話し合いの方向性がはっきりするため、感情的になって相手を非難することがぐっと減ります。
5. デスクレーション法を使う
緊張が高まったり、感情が激しくぶつかり合ったりした場合は、デスクレーション法を用いましょう。デスクレーション法とは、落ち着いた口調で話したり、リラックスした姿勢をとったりすることで、感情的な状況を冷静にするための方法です。落ち着いて話すことで、相手が攻撃的になるのを和らげることができます。
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6. フィードバックを受け入れる
あなたの意見に対する相手からのフィードバックを受け入れる姿勢を持ちましょう。相手の意見も尊重し、自分が改善すべきところを見つけて折り合いをつけるなど、建設的な対話をすることが大切です。
アサーションは一度で完璧にできるものではありません。1~6のステップを繰り返し練習することで、徐々に上達していきます。“相手も自分も大切に”ということを意識して、自分のペースで試してみてくださいね。
事例の紹介
それでは、先ほどご紹介したステップを踏まえて、具体的なトラブル場面でのアサーションの実践方法を紹介します。
ケース① 休日の予定を決めるときに、相手が意見を言わない
いかがでしょうか?
それではここで、いつものケンカのパターンとアサーションを用いた話し合いのパターンの違いを比較してみたいと思います。
いつものパターンでは、
・「なんで~なの?」や「好きにすれば?」と相手を攻撃するような言い方で不満を表している
・“一緒に予定を決める”という本来の目的が見失われている
・相手の言動を非難することに意識が向いている
・お互いに自分の主張ばかりをしている
という特徴があります。これによってケンカがヒートアップし、二人の関係が悪くなってしまいます。
一方で、アサーションを使ったパターンでは、
・「~と思ってるんだけど、どうかな?」や「それはいいね。でも~」などと相手を尊重しながら自分の意見を言う
・“予定を決める”という目的に向かって話が進むように、相手の言動の細かい部分は気にしない
・「ピクニック」という具体的な提案をしている
・「次回は一緒に考えられるように~」と、“いつも私ばかり考えているのが嫌だ”という自分の不満の具体的な解決策も提示する
という特徴があります。これによって良い関係のまま問題を解決することができます。
それでは、この違いを踏まえて、もう一つ別のケースをみてみましょう。
ケース② 一緒に住んでいるパートナーが家事をしてくれない
いかがでしょうか。先ほどご説明したような特徴が表れているのが分かりますね。
二つのケースを通してみてみると、“相手を尊重する”という気持ちがお互いにあることで話し合いがうまくいき、尊重する気持ちを忘れ“自分の不満をぶつける”ことに集中するとケンカになってしまうことが分かります。
このように、アサーションを用いることで、感情的な衝突を避け、建設的なコミュニケーションをとることができるようになります。これによって、カップルの信頼関係が深まり、日常のトラブルもスムーズに解決できるようになります。
実践する際の注意点
このように、メリットがたくさんあるアサーションですが、実践する前にいくつかの注意点をご紹介します。このポイントを押さえておくことで、より効果的で良好なコミュニケーションをとることができるようになります。
相手を攻撃しない
自分の意見や感情を伝える際に、相手を非難したり攻撃したりしないように注意しましょう。アサーションはあくまでも“自己主張”であり、相手を傷つけることを目的としたものではありません。
例:大事なことを連絡しないパートナーに向けて、「そうやっていつも連絡しないところが嫌い!」ではなく、「連絡がないと心配になるの」と伝える。
受け身にならない
自分の意見や感情を抑え込むのではなく、しっかりと表現することが大切です。受け身の態度では、相手に自分の気持ちが伝わりません。
例:デートでお昼ご飯を決める際に、「どこでもいいよ」と言う代わりに、「私はパスタが食べたいな」と明確に伝える。
適切なタイミングを選ぶ
どちらかの感情が高ぶっているときにアサーションを試みると、逆効果になることがあります。例えば、自分の感情がコントロールできなくなって、いつのまにか相手を非難してしまったり、相手が冷静に話し合えずに、あなたの意見を批判として受け取って攻撃してきたりするといったことが起きる可能性があります。
アサーションを実践する際は、落ち着いたタイミングで話し合うことが重要です。ヒートアップしている場合は、いったん時間を置くなどしてクールダウンしてから話し合いを再開するのも一つの方法です
相手の立場も尊重する
自分の意見を伝えるだけでなく、相手の話をしっかりと聞き、その意見を尊重することが大切です。「自分は傷つけられた」「被害者だ」という思いが強くなりすぎると相手の話を聞いても「でも…」と反論してばかりになってしまいます。相手の気持ちや事情を相手の立場に立って考えてみると、相手の意見を尊重しやすくなります。
具体的に伝える
抽象的な表現ではなく、具体的に自分の意見や感情を伝えることで、相手に伝わりやすくなります。
例:「もっと協力してほしい」ではなく、「次からは一緒に掃除をしてほしい」と具体的に伝える。
振り返りをする
アサーションを実践した後に、自分の行動や言葉を振り返ることで、次に活かすことができます。「次はこういう言い方をしてみよう」とよりよい言い方を考えることができたり、「自分の意見はうまく言えるけど、相手から意見を言われるとちょっとイラっとしちゃうな」と自分の得意なことと苦手なことが分かり、対策を立てることができたりします。パートナーとよりよい関係を築くために、自己改善の意識を持つことが大切です。
おわりに
いかがでしたか?
この記事では、アサーションを使うことによってストレスフリーなカップル関係を築くための方法について解説しました。
さあ!今こそ、アサーションを実践してみましょう! コミュニケーションを改善し、パートナーとより深い信頼関係を築くための第一歩を踏み出してみませんか?小さな一歩が大きな変化をもたらすことができます。最初は慣れないかもしれませんが、練習を重ねることで少しずつ上達し、自信を持って自己主張できるようになりますよ。
アサーションを通じてお互いを尊重し、一緒に成長する関係を築いていきましょう。これからの二人の関係が、笑顔にあふれたものになりますように!
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